日本語教育の必要性

 初めて外国人人材を採用する際、まず企業の皆様が彼らの能力で重要視する点
は、日本語能力ではないでしょうか。日本での留学や勤務経験がある外国人人材は、
授業やプライベートな時間や勤務時間を通じて日本人とコミュニケーションを
図ったことがあるため、個人差はありますが職場でのコミュニケーションは比較的
容易といえます。
 一方、海外から直接雇用する場合の外国人人材は、一定期間日本語を学んで来日
してはいるものの、日本人とのコミュニケーションが不十分なため、職場で思わぬ
損害や損失につながったり、地域社会にうまく溶け込めず、生活情報や職場情報が
入手できなくなったり、犯罪等に巻き込まれるなど、孤立してしまう場合がありま
す。このような外国人人材に対して、企業はお互いの意思を伝え、聞き取るための日
本語の勉強をさせることや、円滑にコミュニケーションを促す努力をしていくこと
が必要となります。実際に双方でコミュニケーションを図り、お互いの意思が伝え
ることができれば、多くの問題が回避できるのです。
 このようにコミュニケーション能力向上を含めた日本語教育を促すことは、働く
場では、彼らの持つ能力を存分に発揮させることを可能にしますし、地域との多文
化共生を図っていくという点においても大変大切になっていきます。そういった意
味では流暢でなくても日本語を話せるかどうかということは、大変重要なことなの
です。